SDGsカードゲーム

2020.12.5

SDGsS17の目標を達成するために、現在から2030年までの道のりを体験するカードゲーム「2030SDGS」の体験会。カードゲームとその内容と結果をベースとする振り返りの講義でSDGsの体系的理解と観光産業として取り組むべき活動について考えました。 

中野 悠紀/関西学院大学

 


12月5日。YDHではボス(江藤さん)がファシリテーターとして私たちにSDGsゲームを開催してくれました。

ゼミ生からは5名が参加し、またこれは初めてお揃いのパーカーを着る機会となりました。ゼミ生だけでなく聴講生も含め、全てで17名が参加しました。

 

まだSDGsを勉強し始めて1ヶ月ほどのゼミ生の私たちにとっては今までの知識を整理するゲームとして、聴講生にはSDGs理解の最初のステップのようなものになったのではないかと思います。聴講生、ゼミ生を超えた初めての関わり方が、SDGsゲームであったことはフラットなコミュニティにする上でもとてもいい影響を与えてくれたように見えます。

 

まず、SDGsゲームというゲームを行うには資格を持ったファシリテーターが必要です。今回は、私たちのゼミのメンターである江藤さん(ボス)がその資格を持っていたので、開催することができました。

 

またこのゲームは、原則一回のみ参加ができるゲームです。近年では、2回目3回目と回数を重ね参加する楽しみ方もありますが、私自身も今回参加して、もし参加者の中に経験者がいると面白さが違うものになるなと思っています。

つまり、詳しいことをお伝えすると結果に影響してしまうように思うので、ゲームの内容については割愛します。ただ、SDGsについて軽い知識がある人や、全く知識がない人はもちろんのこと、SDGsという言葉があまり好きではない人にこそ体験してもらいたいものです。

 

SDGsは難しいこと大きすぎることに捉えられることが多いからこそ生まれたこのゲームは、シンプルで楽しめるものになっています。

雰囲気で言うと、一番皆さんに知られているゲームのうちで似ていると思うものは、人生ゲームです。SDGsゲームという名前だけ聞くと、ゲームといっても話し合いだけのようにイメージしていましたが、しっかり楽しめるゲームでした。

 

そして、SDGsゲームでは全員が勝つことも、全員が負けることも可能です。また、個人の勝ち負けと別に全員の結果も存在します。

この、「全員が勝つことができるゲームである」という点が私のお気に入りポイントです。

 

日本では特に、競争で一番になることすごく重視されているように思います。最近よく見られる、手をつないでゴールするとか、主人公を全員で演じるということもそれをすごく表しています。これらは、競争を嫌っているようにも見えますが、実際のところ一番でなければ価値がないという価値観から来ていると考えています。つまり、戦えば誰かが必ず負けるという考えです。

 

おそらくSDGsというものが実現したら損をするかもしれないという考えを持っている企業の方々もいるかもしれません。

また、完璧でないうちから公言すれば批判の的になるかもしれない。

でも、そんなことないと 思えるゲームになっていると私は思いました。

 

全体のゴールをクリアするには、チーム外メンバーとの協力や一進一退の全体ゴールへの歩みがあります。一見進んでいないように見えても、少しづつ水面下では進んでいることさえも、見ることができます。

それらを数時間で実感し、学べることはSDGsだけでなく、新しい社会のあり方や組織のあり方への希望になると思います。

 

しかし、そうとは言っても、ゲームはゲームで現実とは違いますよね。誰もが協力をすれば目標を達成できますが、1人でも自分だけが得をすれば良いと思えば他の人々は損をすることにもなります。

どうやって、現実世界でも全員で協力していくか、これはこれからSDGs実現するために必要不可欠な話し合いであると思います。

まずは、ひょうご大学生観光局で実現を試みて行きたいです。