2021.7.21
瀬戸内・ひょうご安心クルーズ

 

ポストコロナを見据えた「新たな旅のスタイル」に対応したツアー商品づくりを目指す兵庫県が瀬戸内海を活かした誘客促進策として企画した船旅に参加。感染防止対策を講じたクルーズツアーのプロモーション動画に6名がモデルとして出演した。

 


report

伊保 郁花

関西学院大学

 

 1.はじめに

 2021年7月21日(水)、兵庫県が推進する「瀬戸内・ひょうご安心クルーズ」の中のひとつである、「安藤建築めぐりと明石海峡大橋クルーズ」に参加しました。ポストコロナにおける新しい観光の在り方について自分なりに気付いたことを船旅の魅力をテーマに以下にまとめます。

 

2.兵庫県の取り組み

 クルーズが開催される前に兵庫県庁へお伺いし、観光推進課の方とのミーティングに参加しました。このクルーズを開催する目的と意義について直接お話を聞いた中で、長引くコロナ禍において深刻な状況にある観光業界を支援するべく、瀬戸内海の良さを生かした観光促進に力を入れておられることが分かりました。「瀬戸内・ひょうご安心クルーズ」と題された日帰りツアーは全3コースあり、その中でも私たちひょうご大学生観光局は、神戸港発着のクルーズ船で淡路島に向かい、そこで安藤建築を巡るという「安藤建築めぐりと明石海峡大橋クルーズ」に参加しました。

 

3.船旅の魅力

 今回のクルーズでは、boh boh KOBE というクルーズ船で淡路島までの90分間の船旅を楽しみました。乗船前に手指消毒と体温測定、また船内にはパーテーションが置かれてあり、感染対策はしっかりとされてありました。加えて、boh boh KOBEの定員は600名であるのに対し、今回は30名を定員として船を貸し切って開催された旅だったため、密になる環境はなく、安心して乗船することができました。クルーズ中はデッキに出て360度海を見渡せる環境で過ごしましたが、デッキには屋根があるため常に影ができ、潮風も相まって夏の暑い日でもとても快適でした。乗船中はスタッフの方が随時海から見える景色についてガイドをしてくださり、普段陸にいては見えない潜水艦など珍しいものも見ることができました。海から見渡す一味違う神戸の景色は新鮮で、神戸空港を離着陸する飛行機も眺められ、船の移動ならではの感動を味わえました。旅行など、移動の手段としてまず思い浮かべるのは電車やバスなど「座ったまま」での移動ですが、今回は船です。ほとんど座ったまま、座席からの景色を眺める電車やバスとは違い、船内は「自由に動く」ことができます。そんな自由さもあってか、90分間の船旅は本当にあっという間でした。陸の移動とは違った景色を360度楽しむことができ、移動の風景が異なるだけで一段と違った旅になることに気が付きました。海をまたぐ明石海峡大橋を船上から眺めるのもまた異なる魅力があり、船からカメラを向ける人も多く、本当に圧巻でした。帰りの船では、海に沈む夕日を眺め、その夕日が神戸を照らす景色は見事で、最後まで船旅を楽しむことができました。

 

4.おわりに

 このレポートでは、船旅の魅力をメインに述べましたが、ポストコロナにおける新たな観光の在り方として、近場の魅力を再発見できることや普段見慣れた景色でも海からの眺めは異なることなどマイクロツーリズムの推進に綺麗な港のある兵庫県は最も優れているのではないかと感じました。今後、海のある地形や港を生かしたクルーズツアーが増え、船旅の魅力に多くの人が気付いてもらえるといいなと思います。

 


増永 レベッカ

神戸女学院大学

 

 ●はじめに

 2021年7月21日に淡路夢ツアーズ主催の“安藤建築めぐりと明石海峡大橋クルーズ”に参加した。神戸港からbohboh KOBEに乗船し、片道1時間半かけて船旅を楽しみながら淡路島に向かい、建築家の安藤忠雄さんが建築した本福時、淡路夢舞台国際会議場・夢舞台公苑をめぐり、またクルーズで神戸港まで帰ってきた。半日のツアーだったが、さまざまな場所をぎゅっと凝縮して効率よく観光でき、ツアーの強みをすごく感じた。満足感が高く、小旅行に行った気分でとても楽しかった。

 

●bohboh KOBE

 今回の目玉はなんといっても、bohboh KOBEだろう。定員が600名もはいる大きな船に30人ほどしか乗船していなかったため、広々した船内を存分に満喫した。乗船人数が多かったら人気であろう屋上デッキもきちんとソーシャルディスタンスが確保されており、安心して旅を楽しめた。当日は晴天で気温が33℃もあった。天気がいい最高の写真を撮りつつ、海上の風が気持ちいいという最高のコンディションであった。都会にいたら暑くてたまらない日でも、海の上は涼しくて、やっぱり自然はいいものだと再確認した。

 また、船内もおすすめポイントがたくさんあった。1番はヨギボー!船首の窓を眺めながら心地よい揺れの中ヨギボーに座ったらバカンス気分満載だ。ヨギボーの後ろには船のクルーのコスプレができる衣装が置いてあり、あそび心をくすぐる仕掛けがいっぱいあった。

 私の隠れおすすめポイントも紹介したい。船が神戸空港の横を通るので、運が良ければ飛行機が船のすぐ上を飛ぶ様子が見られる。飛行機好きにはたまらない絶景ポイントだ。

●本福時

 次に、淡路島にある安藤建築の中でも特に印象に残った本福寺について書こうと思う。淡路島に上陸して最初に向かったのが本福寺水御堂だった。ここがいわゆる映えスポットで、インスタで調べたらおしゃれな写真がたくさん出てくるのでぜひ検索してほしい。1番印象的だったのが本堂に行く手前にあるコンクリートの壁で、住職さんが人間界と仏様の世界の境目だと説明してくれたように、いつも見ているはずのコンクリートのはずなのに、どこか違う印象を受けた。安藤ワールド全開のコンクリートはまだ続く。コンクリートの壁を抜けると、蓮池がある。スイレンが見頃らしいのだが、午前中に咲いて午後には閉じてしまうので、次は午前中に行こうと思った。池の真ん中から階段で下がっていくと本堂がある。夕方になると仏様の背後から日光が指すように設計されている。スイレンを見るために午前中に行って、仏様の後光をみるために夕方にも行かなくてはならない。クルーズツアーで、新しい魅力を発見し、リピートしたいと思わせる淡路島に魅了された日だった。

 

 


下園 智音

関西学院大学

 

 安藤建築めぐりと明石海峡大橋クルーズ

 

今回のクルーズ旅は、私たちの世代にとってはとても新鮮な旅でした。

私たちの世代には、クルーズは旅を楽しむ手段ではなく、単に移動手段の1つといった認識でした。しかし今回の旅に参加して、海風を肌で感じながら兵庫の山と海とビルの景色を見てその認識は変わりました。兵庫の街を歩くことはあっても兵庫の景色を海から見る機会は少ないため、とても新鮮で楽しかったです。潜水艦を作る三菱の造船場や神戸空港など兵庫のまちについてスタッフの方から説明を聞くことができ、兵庫に親しみの気持ちが湧くと思います。また私たちの世代の旅では、車やバス・電車での移動が多いと思うのですが、こういったクルーズ船での旅で、海そのものを感じることがよかったです。今回のクルーズ船での旅は、海風を顔で受けて潮のベタつきに夏を感じました。また、海を感じ夏や自然を体で感じることで、開放的な気持ちを取り戻すことができました。船に揺られていると眠気を感じ、体が船を漕ぐ感じすらも心地よく、クルージングに乗ることでリフレッシュすることができます。

 

クルーズ船内もフード・ドリンクメニューは豊富で、アルコールドリンクからおしゃれなハーブドリンク、スナックやランチメニューまで用意されていました。デッキで海を見た後に、涼しい船内でドリンクとフードを食べることでまた少し違うクルージングを楽しむことができます。また優雅に過ごせるようにソファークッションのYogiboが用意されています。Yogiboに寝転び船の揺れを感じる瞬間も最高でした。デッキで風を感じるのもいいのですが、船内で食事を楽しむのも1つだと思います。デートとしてクルージングを利用するのもよし、パーティー演出に利用するもよしと様々な利用ができるので、クルージングに可能性を感じました。そしてクルーズ船内は新型コロナウイルス対策として、検温や消毒設置がされており安全快適に過ごすことができました。

 

今回の旅では、安藤建築や淡路夢舞台といったとても斬新なデザインで魅力的なものが多くあったのですが、クルージングの時間がとても記憶に残っているのは、すごくいい時間だったからだと思います。そのためクルージング内で過ごす時間を押し出すことで、より若者にも魅力が伝わるのではないかと思いました。現在は思うように身動きが取れずに窮屈な思いをすることも多いと思いますが、また今回のような安全で安心なクルージングの旅に出てワクワクできることがとても楽しみです。

 

 


棟重 美咲

関西学院大学

 

■はじめに

7月21日に“瀬戸内・ひょうご安心クルーズ”ツアーにて、淡路島へ向かいました。安藤建築、夢舞台など、淡路島の名スポットを堪能したツアーでした。

 

■船旅の魅力

当日は運よく晴れ。神戸から淡路島まで、片道1時間半の船旅を堪能しました。自分にとって、大きな船に乗ることも、長時間乗ることも初めてですごく貴重な体験でした。今回のツアーに参加する前までの私は、“船旅=酔う”という印象が強く、船旅に対して少々恐れていたところがありました。しかし、実際に参加してみると、そんなことはなく非常に楽しい時間を過ごすことができました。外に出て、景色を一望できる場所もあったのですが、そこから見る景色は非常にきれいでした。海が太陽に当たっていてキラキラしていたり、いつもの神戸の街並みを違う視点からみたり、斬新でたのしかったです。風もとても気持ちがよくて、“青春している!“と何回も思いました。また、船内にはyogiboがたくさん置いてある箇所があり、自由に寝転がることができます。寝ころんだ先の視界には海が広がっていて、揺れも心地よく、旅の疲れを癒すことができました。また、船内で食事を頂いたのですが、飲み物も食事もオリジナルのものがあり、すごくおいしかったです。他にも、顔出しパネルや看板などのインスタ映えスポットがあったり、置いてある小物が一つ一つかわいかったり、終始、カメラを手放すことができなかったです。ワクワクさせてくれるような場所があったり、疲れを癒してくれる場所があったり、どのエリアもすごく充実していて、非常に楽しい船旅でした。

 

■最後に

冒頭にも述べた通り、今回の船旅は自分にとって初めての経験でした。多くの人が車を持っている現在。神戸から淡路島に行く交通機関として、“船”を選択する人はあまりいないかもしれません。また、コロナ禍という状況の中、公共交通機関を利用することに対し、懸念点を抱く人も少なくはないでしょう。しかし、今回参加させていただいたツアーは“安心クルーズ”という名の通り、各スポットに消毒が置いてあったり、パーテーションにより仕切られていたり、感染対策もしっかりなされていて、安心して参加できるものでした。船から見る景色はとてもきれいで、風も気持ちよく、充実した時間を過ごさせてくれます。また、街を一望することができ、“神戸にこんな場所があったんだ!“、”ここ、いつもの場所だ!“など、新たな気付きをもたらしてくれました。時間が経つのが非常に早く、いい夏の思い出ができたと思います。また機会があれば参加したいです。

 


田中 然

神戸女学院大学

 

 〇はじめに

今回7月21日、神戸―淡路観光クルーズに参加した。

今まで訪れたことのなかった観光スポットや知識を最大限に吸収することが出来た。

以下において私が感じた感想を述べていきたいと思う。

 

〇クルーズに乗船しての感想

今回の「瀬戸内・ひょうご安心クルーズ」では、以前のコロナウイルスの際に起きたクルーズ船での集団感染などの心配が頭の中に少しあり不安だったが、船内は感染症対策がしっかりとされており、消毒液の設備、トイレのドアの開封、アクリル板の設置など三密にならないような工夫が見えたのが、個人的に安心してクルーズ船を楽しめた要因となった。

船のデッキでは、ボタニカル植物が栽培されていたり、船内には椅子だけではなく、よりリラックスしてくつろげるクッションがあるなど、よりゆったりした気持ちで旅を楽しむことが出来た。また、船長の洋服などの試着コーナーがあり、そこで写真を撮ることが出来るなど、若者向けのサービスも充実していた。そして、家族向けの提案としてテーブルの端にお絵描きが出来るセットがあり、そこで子供が絵を描けるというシステムとなっていた。大人よりも集中力が低い子供にとって絵を描けるグッズがあるというのは、楽しんで時間が過ぎていくので、いい案だと考えた。

 

〇本福寺水御堂の安藤建築について

今回訪れた安藤忠雄建築が施された本福寺水御堂では、現代建築と日本文化の融合を拝見することができ、とてもいい経験が出来た。実際に淡路島に来る若者の大半は、淡路夢舞台は知っていると思うが、本福寺水御堂を知っている人は少ないと考えている。多くの若者は情報をツイッターやインスタグラムで入手しているが、この場所を掲載している人は多くはいない。せっかくの安藤忠雄建築を多くの人に見てもらうために、インスタグラムなどでハッシュタグを付けて発信していければ、この素晴らしい建築技術をより多くの人々に広めることが出来るのではないかとこの場所を訪れて感じた。また、安藤建築の特徴として挙げられるコンクリート設計と自然の調和、そしてお寺の荘厳とした佇まいは参拝者を圧巻させるオーラを解き放っている。このどこか異世界を感じさせる空間や内部の繊細さ、コンクリートで設計され、少し冷めた印象を持つが、周りの睡蓮の池、内部にはあたたかな朱色の空間と暗い部分のコントラストが広がっており、凛と佇む仏様がよりいい空間を生み出していると感じた。今回の観光で初めて訪れた本福寺水御堂だが、また機会があれば参拝したいと感じた。

 

〇観光業界が取り組む安全対策について

コロナウイルス感染防止の取り組みは、やはり観光産業が発展したとしても緩めるべきではないと考え、アルコール消毒の設置の徹底、三密とならないような配置の準備、参加人数は少数にするが、少人数ならではの楽しい企画など徹底した管理の中でも楽しめる計画を取るべきだと考えた。そして、感染対策十分だという事を世間に発信し、今後の観光産業の発展に取り組むべきだと感じた。

 

〇まとめ

今回のクルーズ観光に参加し、淡路島の知らなかった観光スポットを訪れることが出来たことは、とてもいい経験となり、知識を吸収できたと感じた。また、船内の感染症対策も出来ていたので安心して楽しむことが出来た。

 


西井裕一

神戸市外国語大学

 

〈はじめに〉

私は神戸に長い間住んでいますが、神戸港から出ているクルーズ船に乗ったことは今まで一度もありませんでした。なぜなら、クルーズがどのようなもので、一体何をするのか全然知らなかったからです。7月21日の淡路島への日帰りクルーズに参加させていただき、クルーズならではの魅力やその手軽さに気づきました。ここでは今回のクルーズで自分が感じたことについて書いていきたいと思います。

 

〈船旅の手軽さ〉

淡路島へ遊びにいこうとなると、一般的には車で橋を渡って行く人が多いと思います。海を横に望みながらの淡路島ドライブもいいですが、車だとどうしても運転をするのに疲れてきたり、渋滞に巻き込まれることでストレスに感じてしまうことがあるかと思います。しかし、クルーズ旅行では、身一つで乗船し、360度絶景に囲まれながらのストレスフリーな旅行を楽しむことができます。

 

〈船旅の魅力〉

まず、乗船して船の内装がとても綺麗であり、また船内の至る所に乗船するお客さんに楽しんでもらえるような仕掛けが施されていることにすぐ気づきました。船内には、座り心地がとても良いことで知られているビーズクッション「Yogibo」がいくつも並べられており、そこで足を伸ばしながらゆったりとくつろぐことができるようになっていました。さらには、「Yogibo」の置かれているすぐ近くには船員さんが来ているセーラー服と同じものが置かれており、それらを着て記念撮影もできるようになっていました。ほかにも、船内のテーブルにはお絵描きできるように紙などがセットとして置かれており、そこで実際に同じグループのメンバーと絵を書いたりして楽しみました。小さいお子さんはもちろんですが、友達同士やカップルで来た若者でも十分楽しめると思います。

また、デッキには船で育てられているハーブなどの植物が可愛らしく配置されており、視覚的に楽しめることはもちろん、フォトスポットとして活用することもできるようになっていました。さらに、このハーブは船内で提供されているドリンクにも使われているそうで、環境にも優しい取り組みだと感じました。

 

〈最後に〉

乗船時間は片道1時間30分程ありますが、往復乗っても全く飽きを感じることがなく、むしろ乗船時間が一瞬に感じてしまうような仕掛けや魅力がたくさんあり、とても楽しい時間を過ごすことができました。クルーズと聞くと以前の私のように少し敷居が高く感じてしまう人もいるかもしれませんが、臆することなく是非夏休みを利用して積極的に利用して欲しいと思います。